温泉あがりのラーメンを愛する温泉ソムリエの徒然ブログ

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ありがとう国鉄型特急381系『やくも』

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こっちのブログの更新も久しぶりすぎてビックリするレベル。こんなブログでもまだ読んでくれている人がいるなら嬉しい限り。

 

令和6年6月14日(金)、15日(土)に多くの人々に愛されながら定期運行ラストランを迎えた国鉄型特急381系『やくも』。先日、そんなやくもに乗車した際のことを少しばかり思い出として残そうと思う。

 

全国の381系が続々と姿を消していく中、ついに最後の国鉄型特急381系『やくも』も長い役目を終える時が来たとの悲しいニュースが舞い込んできたのはいつの日のことだったか。273系新型やくも投入のプレスリリースがあり、ほんの少しのワクワクと、それ以上のさみしさが胸を支配した。

 

私自身は乗り鉄でも撮り鉄でもないが、子どもの頃から乗り物全般が純粋に好きで、もちろん鉄道もその例外ではない。特にパノラマ席のある特急には胸を躍らせ、おじいちゃんに先頭車に乗せてもらって週末に少し遠出をした時の楽しい記憶は今でも鮮明に覚えている。

 

どちらかというと鉄道も船も最新のものより、昭和や平成の時代を感じることのできる車両や船が好きで、ラストランや最終航海というニュースを聞くと居ても立っても居られなくなる。今回もその例外ではなく、特に歴代やくものリバイバル塗装車両が運行されてからは、とにかく乗りたくて乗りたくてしょうがなかった。しかし、決して安くない遠征費用に二の足を踏んで、お得な切符が出ないかなーと常に気にしていたが、そんなものは出る気配もなく、やくもの運行終了までついに1ヶ月を切った。パノラマシートを備えた『スーパーやくも色』が一足先に運行終了したというニュースを聞いて、そわそわしている私の背中を『乗らなくていいの?』という相棒の一声が押してくれたこともあり、思い切って運行終了1週間前を切ったタイミングでの乗車を決断した。

 

今回の旅の1番の目的は『やくも』に乗車することだが、いいタイミングで広島で交流戦があったので、せっかくならと初日はカープ対マリーンズ戦をズムスタにて観戦した後、岡山に車で移動して宿泊。翌早朝の『やくも1号(みどりやくも)』で出雲に行った後、折り返しは『やくも24号(国鉄色)』で岡山に帰ってくる行程を組んだ。

 

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前日の雨中の応援と敗戦による疲労感は残ったままだが、重い身体をなんとか起こして岡山7:05発やくも1号に乗車。相棒のナイスプレーで駅弁もゲットすることができた。入線は2番線。同じようにやくも目的の乗り鉄さんや撮り鉄さんたちが、ちらほらとホームに陣取る中、早朝の爽やかな空気をまとった『みどりやくも』がやってきた。

 

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愛くるしい国鉄型特急特有の顔。『Yakumo381』の字体がなんともキュートでかわいらしい。

 

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と、写真やら動画を撮りまくっていたら、いつの間にか発車時間ギリギリ。慌ててやくもに飛び乗った。発車後しばらくするとオルゴール音の鉄道唱歌の車内チャイムが。この時点で一気に時代はタイムスリップ。令和の時代にこの雰囲気がまだ味わえる幸せを噛みしめる。初めて乗るのに、どこか懐かしい雰囲気。車内は改装されているので非常にきれいだし、自然振子式を採用した独特の走りっぷりは現役バリバリ。特に山間部でのカーブでの走りは力強いし「自分はまだまだ走れるよ!」と言わんばかりの、やくもの声が聴こえてくるような気がした。

 

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乗車前に岡山駅で購入した駅弁に舌鼓を打ちつつ、適度にお酒も呑みながら、車窓から流れる雄大な山々や綺麗な川の景色を楽しむ。

 

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途中、すれ違いのため何度も停車するが、その度に381系『ゆったりやくも色』や新型の273系、そして復路で乗車予定の381系『国鉄色』を見ることができるので、約3時間の乗車時間もあっという間だ。嗚呼、なんて幸せなひとときなんだ……と感じながら、トイレに立った瞬間、揺れにぶん回されてコケそうになるあたりは、良くも悪くも381系と言ったところか。トイレ横の洗面スペースには、今の時代には重要文化財並みにレアな○ロ袋も発見(笑)

 

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とにかく何もかもが楽しすぎるみどりやくもでの旅はあっという間で、宍道湖を過ぎて終点の出雲市駅に到着。

 

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最初で最後の『みどりやくも』での旅。降車後は無事に私たちを出雲の地へ送り届けてくれた、この子の姿を、脳裏にも写真にも、動画にも、しっかりと残した。

 

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少し前に出雲市に到着していた『サンライズ出雲』とのツーショットもばっちり撮って、一足先にサンライズは車両基地へ回送。こちらも今や貴重な存在となった寝台列車サンライズもいつか乗ってみたい電車だ。

 

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反対側のホームには岡山行の381系『ゆったりやくも』もいるし、当たり前のように目の前にあるこの光景が、あと少ししたら見ることができなくなると思うと、思わず涙が出そうになった。

 

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その後、みどりやくもの回送を見届けたあと、復路のやくも24号の乗車時間まで出雲観光すべく私たちは街へと足を向けた。

 

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この時は、まだ誰もこの後に起こる、悲劇を知る由もない……。

 

次回へ続く。